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芦田おさむしさんが取材ライターとして飛躍できた理由は?本質的な理由に迫る

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X(旧Twitter)上で「コメダ珈琲好きの取材ライター」と言えば、この方を思い浮かべるのではないでしょうか?

42歳で会社員から独立されて、未経験でWebライターを始めた芦田おさむし(以下おさむし)さん。今では取材ライター案件を中心に大きくスケールアップをされました。本記事では、そんなおさむしさんが取材案件を大きく飛躍できた理由についてお話を伺った様子をレポートします。

SEO案件で少し消耗していると感じている方やWebライターのキャリア形成について悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

私もWebライターに消耗していて、SEOだけでなく取材案件にも手を広げたいと思い、今回おさむしさんにご機会をいただいて、インタビューを実施しました!

おさむしさん(https://twitter.com/osamushiwriting
42歳未経験でWebライターとして独立。取材や金融系案件を中心に執筆し、綿密なリサーチと取材から生み出される、網羅性の高い記事に定評あり。ライティング勉強会コミュニティ「SP-ACE」講師やユーキャンWEBライター講座指導講師も務める。本名は手塚裕之。

目次

42歳未経験でWebライターとして独立の道へ

山田 雄一

ライターを始めるまでの経緯を教えてください。

おさむしさん私のWebライターとしてのキャリアは、少し異例かもしれません。元々はゲーム会社で働いていましたが、2018年の9月末に退職し、準備期間を経て、同年12月に独立しました。何か仕事をしようと思い、せどりやブログに手を出しましたが、うまくいく気がしませんでした。

そして、次に目をつけたのがWebライターです。前職ではニュースリリースの作成や編集を担当していましたし、大学時代に数万字の卒業論文を書いた経験がありました。そのため、文章を書くことに対する抵抗感が下がっているように感じます。

また、報酬が即時に得られることから、足を踏み入れたのがきっかけです。最初はクラウドソーシングで案件を探しました。

山田 雄一

未経験でいきなり独立して不安はありませんでしたか?

おさむしさん:会社員に戻りたくないと思っていたため、やるしかなかったですね(笑)しかし、クラウドソーシングで受けた案件の単価は1文字0.3円や0.5円だったため、十分な生活費は稼げませんでした。

当初の目標は、1文字1円以上の案件を獲得することです。徐々に単価が上がっていき、1円案件を獲得する頃には、続けられそうな自信がついてきました。

山田 雄一

取材案件はどのように取れましたか?

おさむしさん:2019年3月に某ライターのオンラインサロンに参加しました。オンラインサロンのオーナーにSEO案件の相談があり、サロン内で格闘技メディアの記事を書けるライター募集があり、立候補したのがきっかけです。

なぜ、応募したかというと、私が格闘技が好きで、よく見ているサイトだったからです。最初はニュース記事がメインでしたが、実際には現場での取材が大部分で現場に行って選手にインタビューしたり、会場の写真を撮ったりしました。

これが私の取材ライターとしての第一歩となります。

先輩が退職し取材4回目で独り立ちすることに!

山田 雄一

取材案件のスタートはどのようなものでしたか?

おさむしさん:私が初めて取材を担当したのは、格闘技大会に出場する選手の公開練習でした。同行していただいた先輩ライターの取材風景を見学させてもらいながら、数問の質問や写真撮影も実施しました。

格闘技の取材には、記者会見や単独インタビュー、試合レポートなどいくつも形態があります。そのため、最初の3回は先輩ライターに同行していただき、いろいろな取材の形を勉強できました。ところが、突如の先輩ライターの退職。思いもよらず4回目の取材からは私ひとりで任務することになりました。

「先輩と一緒に、その手の内を学ぶ時間はまだ十分ではなかったのに……」と不安が頭をよぎり「どうやって取材の一連の流れやその場面での作法を守ればいいのだろう?」と疑問しか湧きません。まるで知らない土地への初めての一歩のように、未知の領域への緊張と期待で胸がいっぱいになりました。

足元はふらつき、心拍数が高まる中で、まるで異世界に飛び込んだかのような感覚で、足が震えるほど緊張しました。私にとっては全く新しい経験で、興奮と緊張が混ざり合った感情が心を支配していたのを今でも覚えています。

山田 雄一

独り立ちしてから困ることはありませんでしたか?

おさむしさん:困ったことは、主に2つありました。1つ目は格闘技の業界歴が浅く、出場されている選手のことを広く知らなかった点です。ベテランの記者さんは格闘技業界歴が長いため、選手本人の過去を踏まえた質問をされていました。しかし、私はまだ経験が浅く知識も足りないため、深い質問ができていないと感じていました。

2つ目は、ほかの記者さんの使う用語が理解できなかった点です。選手の使う技の名称や専門用語の略語が飛び交う中、それらの言葉を理解するのに必死でした。幸いなことに、私が対応する取材は記者会見や囲み取材など、選手ひとりに複数の記者が質問する形態が多かったため、執筆に必要な情報をすべて自分で聞く必要はありませんでした。

私が何も質問できなくても取材が進んでいくため、当時の私には救われた部分があります。とはいえ、何も聞かないのは仕事してないのと同じだと思い、いい質問ができるように専門用語に関する勉強は続けました。その結果として、徐々に記事の材料になる回答を引き出せるようになりました。

記名記事を獲得できてから案件の幅が広がった

山田 雄一

取材案件はどのようにスケールアップさせていきましたか?

おさむしさん:格闘技の取材案件は楽しかったですが、より広いジャンルのインタビューに対応して収入をもっと上げていきたいと考えました。そんな中、2020年5月に先輩ライターが経営者へのインタビューに同行させてくれるというイベントをX(旧Twitter)で告知していました。

このような機会は滅多にないと思い、即座に応募。運良く選ばれ、執筆まで任せていただいて、記名記事(ライター名が記載された記事)を書けるようになりました。

その後、「bosyu(現在はサービス終了)」というマッチングサイトを通じて案件を獲得し続けました。マイナースポーツのインタビュー案件が多くあり、記名記事を得られる機会に恵まれたのです。その結果として、取材記事を何パターンも作成でき、豊富なポートフォリオを作り上げられました。

山田 雄一

取材案件の数をこなしていってスキルが向上していく感覚はありましたか?

おさむしさん:場数を踏んでいく中で、徐々にスキルが身についてきたと感じるようになりましたが、その進歩は行き当たりばったりでした。私が初めて「取材ライターとして自信が持てるようになった」と自信を持つようになったのは、2021年11月のことです。

その時、友人から紹介されたある制作会社から、大手企業の採用メディアに関わるようになったのが、大きな転機でした。その中で、社長、役員、部長など約10名へのインタビューを担当したのですが、1人目の社長インタビューから大きなプレッシャーがありました。相手が相手なので、それは「失敗したらライターを辞めるしかない」と覚悟するほどです。

しかし、ミスなくインタビューをこなし、記事も無事に公開されました。その結果、継続的に案件をもらえるようになり、この経験が私を取材ライターとして確立させたと感じています。

取材で大切なポイントは事前準備しかない

山田 雄一

私はこれから取材案件を始めたいと思っているのですが、取材で大切なポイントを教えていただけますか?

おさむしさん:取材を成功させるための鍵は、とにかく準備です。インタビュイーが質問にどのような回答をするか、いくつかパターンを想定し、その場合にどのように反応するかを考えておきます。

正直言って、予定通り進むことはまずありません。しかし、考え続けることが擬似的な練習となり、実際の取材時の対応力を高めます。また、インタビュイーのことや会社、業界、テーマについても毎回しっかり調査しています。しっかり準備できると、インタビューがスムーズに進み、インタビュイーの言葉をより深く理解できるようになるのです。

山田 雄一

インタビューを成功させるためのポイントは何でしょうか?

おさむしさん:私の取材経験を通じて、インタビューを成功させるために必要だと感じるのは、次の3つの要素です。

  • 分からないことを素直に聞けること
  • 相手を気持ちよく話をさせられること
  • 事前準備をしっかりできること

一見シンプルなポイントに思えるかもしれませんが、インタビューはあくまで人間と人間のコミュニケーションです。特別なスキルよりも、基本的な態度や姿勢が大切なんですよね。

取材ライターに向いている方と向いてない方の違い

山田 雄一

4年以上取材をされているおさむしさん。取材が向いていると感じる方の特徴について教えてください。

おさむしさん:まず、取材ライターが向いていると思う方の特徴は次の通りです。

  • 好奇心旺盛で、目の前の物事に対する探求心が強い方
  • 聞いた話を広く世の中に発信したいと考える方
  • 他人の話を丁寧に聞くことができる方

取材ライターは常に話を聞く立場にありますので、話し好きである必要は必ずしもありません。むしろ、1つの質問で多くの情報を引き出せる能力、つまり質問力が重要だと思います。質問と話す時間のバランスは1対9になるくらい相手側に多く、お話いただくのが理想的です。

また、インタビューに必要なコミュニケーション能力は、実際に取材をこなすことで鍛えられます。そのため、上記の向いている方の条件に1つでも該当していて、取材に対する興味さえあればチャレンジしてみる価値は十分にあると思います。

山田 雄一

個人でできそうなトレーニングなどはありますか?

おさむしさん:実際のインタビュー風景をYouTubeなどで、視聴するのがおすすめです。人のインタビュー風景を見ると、会話のキャッチボールのリズムや空気感を擬似的に体験できます。

特に「新R25」のインタビュー動画は、私自身も参考にして学ぶことが多いです。動画の中で知らない用語や疑問に思う部分が出てきたら、その場で調べて理解を深めます。このような学習方法が、実際のインタビュー時に大いに役立つと感じています。

山田 雄一

取材ライターに向いていると感じにくい方はどのような方でしょうか?

おさむしさん:取材ライターに適性を感じにくいかもしれない方は、次のような特徴があります。

  • 相手の話を聞けずに自分のことばかり話してしまう方
  • 空気を読めない方

取材の場においては、主役はインタビュイーであり、その目的を達成することが最重要です。取材の目的を理解し、目的達成のための行動ができる方が良い取材ライターの条件です。

中には、話すことが得意でないインタビュイーもいらっしゃいます。そのような方から有益な情報を引き出すためには、ときに自分の話を挟むことも求められます。ただ、私はそれをしないで済むのであれば、自分の話をすることはありません。

自分がすべき発言のバランスを見極める、つまり「空気を読む」能力が必要で、それが難しい方には取材ライターは不向きかもしれませんね。

「紹介」で仕事をいただける秘訣は?

山田 雄一

おさむしさんは紹介で仕事が回っていますよね。なぜそのような状況がつくられているのでしょうか?

おさむしさん:ありがたいことに、多くの仕事をご紹介いただいています。紹介と営業の仕事のバランスを、6:4で維持できていますね。定期的にご紹介をいただけている理由は「足りないところをしっかりと埋めてくれる存在」「実直に仕事に向き合っているライター」だとクライアントやライター仲間に思われているからだと感じます。

たとえば、あと10本書いてくれるライターがどうしても見つからないなどに、私に依頼が来るケースが多いんですよね。つまり、「HELP!」の場面で私を思い出していただけることが多いように思います。

山田 雄一

おさむしさんはなぜ急な依頼にも対応できるのですか?

おさむしさん:お願いされると断りにくい性格でして(笑)ほかの案件や自分の予定を調整して受けてしまいます。合格点をもらえている記事を納品できているため、クライアントも安心して依頼してくれるのかもしれません。

また、フットワークの軽さを評価していただけているのも大きいと思います。「取材があるので明日○○まで行けませんか?」などのご相談にも、可能な限り積極的に対応するようにしています。これは私が独身だから動きやすいという面もありますが、できるだけクライアントのご要望にはお応えしたいですね。

また、クライアントから評価されていて、ほかのライターさんよりも単価がリーズナブルなため、ほかで断られた案件が回ってきているように感じます。このように、融通が利く点と単価面が私の強みになっているかもしれません。

山田 雄一

クライアントからの評価はいかがでしょうか?

おさむしさん:取材案件の3割が音源から記事制作する仕事なのですが、我ながらきれいにまとめられていると思いますし、クライアントからも高評価です。実を言うと、音源のなかには「質問の意図がわかりづらい」「音声が聞き取りにくい」といったものが多くあります。

そのため「ほかの人には頼めないからこそ自分を頼ってくれたのではないだろうか……」と感じるときが多くあります。難しい案件をやり遂げたときの達成感は非常に大きいですし、なにより頼っていただけるのが非常に嬉しいんですよね。自画自賛してしまう場面もしばしばです(笑)

山田 雄一

本当に困ったときの救世主ですね、おさむしさんはなぜそのように難易度の高い音源に対応できるのでしょうか?

おさむしさん:私が12年間のサラリーマン生活で培った経験が、大きな要因だと感じます。ゲーム会社で管理職としての立場では、クライアントや上司からの急なオーダーに応じる必要がありました。

そして、必ずしも全員にメリットがあるオーダーばかりではありません。そのような状況でも、重要な要求を汲み取り、クライアントや上司、部下が納得できるように仕事を回していました。

そのときの経験が活きて、常に発言の意図や話しの構成を考えるクセがついています。その結果として、まず、クライアントからコミュニケーションコストが低いと感じられているかもしれません。

また、人の発信の「裏側」を読む力にも長けているように思います。この解釈する能力は、取材ライターに求められるスキルの1つなのではないでしょうか。

山田 雄一

紹介をもらう上で、ほかに大切にしている点はありますか?

おさむしさん:そうですね。クライアントに自分の存在を認識してもらい、何かが起こった時に最初に思い浮かぶ存在を目指しています。そのためには、実際にクライアントさんと顔を合わせるのも重要です。食事会に誘われたらできる限り参加しますし、私からお誘いする場合もあります。

結局のところ、仕事の依頼は直接会って信頼関係を築いた方が、お互いにとって安心感がありますよね。

トラブルにさえ、ワクワクできるなら取材ライターを目指せ

山田 雄一

最後にこれから取材ライターを目指す方へメッセージをお願いします

おさむしさん:取材ライターはさまざまな人々の話を聞く、非常に魅力的な仕事です。取材は一発勝負。「思ったようにインタビュイーから話を引き出せない」「インタビュイーが遅刻して半分の時間しか取れない」といった思いもよらないトラブルが発生する場面も珍しくありません。

このような局面をどのように打開していくかが、取材ライターの腕の見せどころとなります。もし、このような事柄にワクワクできる方であれば、チャレンジしてもいいのではないでしょうか。

最後に

今回、取材案件に挑戦しようと考えていたタイミングで、取材ライターのおさむしさんに話を聞く機会をいただきました。高いコミュニケーション能力を持ち、ユーモラスなおさむしさんとのお話はとても楽しく、インタビューを進行できました。

特に、取材ライターとしてスケールした秘訣は、多くの方を惹きつける彼の人柄や対話力ではないかと感じます。人とのやり取りが少ないWebライターの中でも、このようなキャラクターは大きな強みです。今回のインタビューのポイントをまとめると、次の通りです。

  • 取材案件では事前準備が重要である
  • イレギュラーなことも多いため臨機応変に対応できる能力が求められる
  • 積極的にクライアントと交流し「思い出してもらう」努力をする

おさむしさんのお話からは、特定のスキルを身につけるというよりも、目の前の仕事に全力を投じてどうにか解決していく姿勢が強く感じられました。その姿勢がクライアントの満足度を高め、良好な関係性を築く本質ではないでしょうか。

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この記事を書いた人

アフィリエイターからWebライターに転身し2021年11月に独立。SEOが大好きで読みやすく集客につながる記事制作をモットーに。人と話すことが好きなので取材案件にも手を広げ、一次情報の取得に努める

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