Web記事を書くときに不可欠な「リサーチ」。
クライアントにキーワードを指定され、記事を書くにあたりリサーチするというのが一般的だと思いますが、そもそも「リサーチ」とはなんなのでしょうか?
弊社が運営するWebライター勉強会コミュニティ「SP-ACE」でも……
リサーチに1日かかってしまうのですが、どうすればいいですか?
といった質問が寄せられることも少なくありません。
そこで本記事では、Webライティングにおける「リサーチ」について考察してみたいと思います。
Webライティングに不可欠!「リサーチ」することとは?
Webライティングに伴ってリサーチすることといえば、以下のようなことです。
- サジェストワード
- 関連ワード
- 上位記事
- ファクト
ライターを始めたばかりの方にはわかりにくいと思いますので、例を出してみますね。
たとえば「住宅ローン控除 延長」のキーワードで上位を狙う記事を書くとします。
サジェストワード
まず「サジェストワード」とは、検索窓に該当ワードを入れたときに自動的に表示されるワードのことです。
検索する人が過去に検索したワードや検索している地域も考慮されますが、他のユーザーに一緒に検索されていて、なおかつ検索ボリュームが多いワードが表示されるため、検索ニーズを知ることができます。
関連ワード
続いて「関連ワード」。検索結果の下部に表示される、10個のワードです。
関連ワードは、ユーザーが実際に検索しているワードではなく、アルゴリズムによって自動生成されるワード。該当ワードを検索したユーザーの過去の検索履歴やトレンドなどが考慮されて表示されます。
上位記事
該当ワードで検索したときに上位に表示されるページは「Googleに評価されている」と判断できますので、読者ニーズを満たしている記事として参考にできます。
ファクト
キーワードによっては、事実を確認することも大切です。
「住宅ローン控除 延長」というキーワードであれば、 公的機関サイトなどを見て 以下のようなことを確認します。
- 令和3年度税制改正大綱
- 住宅ローン控除延長の概要・条件
- 今後の見通し
Webライティングにおける「リサーチ」にはそこまでの時間はかからないはず
私が考える「リサーチ」とは、「事実確認」と上位表示させるための「市場調査」です。
前項で挙げたサジェスト・関連ワード・上位記事・ファクトとともに、ときには「Yahoo!知恵袋」を見たりアンケートを取ったりしてユーザーニーズを深く知る必要もあるでしょうが、いずれにしても「市場調査」という位置づけですね。
検索意図が読みにくいキーワードもありますが、「リサーチに時間がかかってしょうがない」と悩むライターさんは、記事を書くにあたっての「勉強」の時間もリサーチに含めているケースが多いように私は思います。
時間がかかっているのは「勉強」ではありませんか?
私は、ほとんど不動産のことしか書かないライターです。ただ「不動産」って、いろんなことと掛け算できるジャンルなんですね。
- 不動産×病気
- 不動産×相続
- 不動産×離婚
このように、需要がある組み合わせは非常に多くあります。
たとえば「認知症 自宅売却」というキーワードだと「家族信託」や「後見人」といった話が出てくるので、法律の知識も必要になります。認知症がどんな病気かも、改めて調べる必要があります。
初めて「不動産×認知症」の記事を依頼されたときは、数日間、図書館にこもったものです。なにが言いたいのかというと、自分の知識が浅い分野の執筆を依頼されたら、勉強しなければ書けないのは当たり前。これは「リサーチ」ではなく「勉強」なのです。
先ほどの「住宅ローン控除 延長」の例でいえば「住宅ローン控除とはそもそもなんなのか?」「住宅ローン控除の基本的な概要」などが理解できていなければ、記事を書き始めることはできません。つまりリサーチ以前に、記事の内容における前提知識は筆者に備わっていなければならないということです。
勉強する価値があるのか考える
読者にわかりやすく「知識」「気付き」「新しい視点」を与えるのがWebライティングの目的ですから、筆者が執筆内容を「知る」というのは大前提です。知識が不足していれば、勉強に時間がかかるのは致し方ないものであり、やって然るべきだと思います。
ただし、勉強のための時間が取れるか取れないか、あるいは取りたいのか取りたくないのかについては個人差があるでしょう。
「毎回、勉強に時間がかかってしまう」というのであれば、まず、その分野が長期的にみて自分の強みとなるジャンルなのか考えてみることをおすすめします。
単発の依頼で勉強に時間をかけてしまうのは、時給的にもよろしくないでしょう。しかし、また同じようなジャンルやキーワードで書くことがある、あるいはそのジャンルを伸ばしていきたいというのなら勉強するメリットは大きいはず。勉強で得た知識は失いませんから、次はもっと時短に、もっと良質な記事が書けるようになると思いますよ。
そういった意味では、強みとなるジャンルを絞っていくこともおすすめです。
とはいえ、様々なジャンルを書かれる優秀なライターさんも多くいらっしゃいます。たとえば、いわゆる「専門家」が多くない領域で書けるようになることもまたWebライターにおける強みの一つ。ご自身の性格や得意・不得意を考慮して、自分ならではの強みを見つけていかれるといいと思います。
Web記事執筆前の「リサーチ」に時間がかかるケース
一方で「リサーチ」、要は「市場調査」や「事実確認」に時間がかかることもあると思います。
- 上位記事の中でも言っていることが異なる
- すべてのサジェスト・関連ワードを網羅することはできない
- リサーチ結果を構成に落とし込めない
このような悩みも、ライターさんからよく寄せていただきます。
最近では、Webライティングにおける「構成の作り方」のノウハウや具体的なやり方が多く出回っています。これらが悪いとは言いませんが、大事なのは、リサーチの“やり方”だけにとらわれるのではなく記事を書くことの原点に立ち返ること。記事の目的を改めて考えてみましょう。
読者ニーズを満たすこと、そしてクライアントの利益につなげることが、Web記事の目的ですよね。「リサーチ」における私の考え方は、 SP-ACE 内無料講座にて詳しくお伝えしております。
Webライティングにおける「リサーチ」と「勉強」は違う
実をいうと、私も勉強の繰り返しです。法律や税制の改正があればその都度、勉強しますし、市況やトレンドは常に変わっていくもの。これは不動産ジャンル以外にも共通することです。
リサーチに時間がかかるという人は、まずはそのジャンルの本を読むなどして「勉強」することから始めてみてはいかがでしょうか?
リサーチではなく「勉強」と割り切ることで、時間がかかることに焦りやストレスが無くなるかもしれません。
リサーチに時間がかかる……となると、また別の視点で考えていかなければなりません。「Webライターのトリセツ」公式LINEでは、随時、会員限定の無料セミナーを実施しております。会員の皆さんからの疑問・質問に答えてまいりますので、気になる方はぜひご登録のうえ、ご質問をお寄せくださいね!