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【育児と仕事の両立】主婦→ライター→経営者へキャリアアップ!その秘訣とは?

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家事・育児に時間がとられて、ライティングに時間をとれない!

どうやって収入やキャリアを上げていけばいいんだろう……?

毎日やらなければならない家事、不安定な子どもの機嫌や体調に振り回され、安定して作業できないことにお悩みの主婦ライターの方は多いことでしょう。

そこで今回は、家事・育児をしながら、専業主婦→ライター→経営者とキャリアアップに成功した株式会社real wave 代表取締役の亀梨奈美さんに、家事・育児との両立・収入アップ方法・ライターからのキャリアアップの仕方についてお話をお伺いしました。

亀梨奈美さん
小学生と幼稚園児の娘2人を育てながら、不動産専門のコンテンツマーケティング会社・株式会社real waveを経営。
大手不動産会社勤務経験を活かした、的確なデジタルマーケティング提案に定評あり。ライティング勉強会コミュニティ「SP-ACE」講師でもある。

目次

ライターをはじめたきっかけは、社会からの疎外感

ーーライターをはじめるまでの経緯を教えてください。

[亀梨さん]長女の出産を機に専業主婦になり、そのまま2年ほど主婦をしていました。

ライターを始めたのは、経済的な理由もありますが、社会からの疎外感が一番大きな理由かもしれません。

子育ても重要な仕事だとわかっていたのですが、25~6歳での出産は早い方で、友達で出産している人がいませんでした。友達は社会人に慣れてきた頃。楽しそうでキラキラして見えたんです。

働きたい欲が高まりましたが、2歳児が家にいる状態でパートもできないので、家でできる仕事をネットで探し、このとき初めてWebライターの仕事を知りました。

ーー育児中に社会からの疎外感をおぼえる方もいらっしゃいますよね。Webライターをはじめてから、最初はどのような仕事をしていましたか?

[亀梨さん]最初の1~2ヶ月はクラウドソーシングで、アンケートに回答して数百円をもらうようなタスクの案件をこなしていました。でも2ヶ月でタスクでは限界があると感じ、専門的な記事を書くプロジェクト案件に応募しはじめたんです。

すぐに不動産記事執筆の仕事を文字単価0.8円×70記事いただいて、はじめて4ヶ月目に月17万円の売上になりました。

ーー家事・育児をしながらはじめて4ヶ月で月17万円はすごいですね! 家事・育児との両立はどのようにしていたのでしょうか?

[亀梨さん]近くに住んでいた義理の両親に預けたり、子どもがお昼寝している時に書いていました。1日3時間くらい書いていたと思います。2歳を過ぎるとある程度まとまった時間寝てくれるようになるので、だいぶ楽になりましたね。

もし義理の両親に預けられなかったとしたら、数時間スポットで見てくれる一時保育を利用していたかもしれません。

ーーいかに時間を確保するのか、スキマ時間を仕事に当てるかが重要そうですね! その当時の1日のタイムスケジュールはどのような感じでしたか?

[亀梨さん]子供が家にいたときは、午前中は家事しながら子供と一緒に過ごして午後から夕方まで義実家に預けるような感じでした。

預けない日は無理に仕事しませんでしたね。子供が寝た後に1~2時間仕事するくらいです。

就活に失敗したから、ライターを本気で始めた

ーーその後も順調に収入は伸びていきましたか?

[亀梨さん]実は次女を出産後に就活しているんです。当時は月5万円ほどを稼げるようになったものの、まだライター業で安定して稼げると思っていなかったので、次女の妊娠中から保育園を探して、正社員で働くつもりでいました。

ですが、幼い子どもが2人いることもあり、ことごとく落ちてしまったんです。そのため「こうなったらライターで稼ぐしかない」と、気合いをいれて気持ちを切り替えました。

ーーもし就活が成功していたら、今の亀梨さんはいないかもしれませんね。その後はどのような働き方をされていたのでしょうか?

[亀梨さん]ここでやる気になったものの、主人の扶養内というストッパーがあり、月10万円以下に抑えていました。仕事時間は1日4~5時間くらいで、15時には保育園に子どもを迎えにいっていましたね。

次女出産後、ライターを再開したのが2018年6月。最初の数ヶ月は月10万円くらい稼いでいましたが、本気でやったらどれくらい稼げるか試してみたところ、月25万円ほどになったんです。

想像以上に稼げたので「これなら扶養をこえて稼いでいいや!」と開き直り、さらに思い切り働いた結果、2018年の終わりには月40万円くらいの売上が出るようになりまして。

今では「就職面接してくれた人、採らないでくれてありがとう!」と思いますね!

ーー本気になってからの収入の伸びがすごいですね! 収入が伸びた具体的な要因はありますか?

[亀梨さん]記名記事を取ったことと、文字単価が高い案件に応募してみたことですね。

ライターを始めた最初のクライアントさんに「文字単価2円なんて弁護士とか税理士とかの専門家が書く記事ですよ」みたいなことを言われ、ずっと「へ~じゃぁ私には無理だな」と思っていたんですよね。

でもスカウトで文字単価2円の記名記事を書かせていただくようになり「もっと上を目指せるのかも?」と思って、思い切って文字単価5円の案件に応募したんですよ。

それが通ったところから、一気に月収が跳ね上がりましたね。さらにその後文字単価を6円に上げていただき、その他の案件も徐々にですが、単価を引き上げていきました。

ーー文字単価が上がったとはいえ、お子さん2人を育てながら40万円を稼ぐのは簡単ではないと思うのですが、仕事に専念できるような環境の変化はあったのでしょうか?

[亀梨さん]次女が保育園にも慣れてきて、フルタイムで預けられるようになったのが大きかったです。

朝に子供を保育園に預けてその日の業務が終わり次第15時とかにお迎えにいって帰ってきて、家事・育児をする感じでしたね。

月25万円の頃は自宅で面倒を見る時間もありましたが、月40万の頃からは、子供をほぼフルで預けられるようになりました。おかげでこの頃は残業や土日作業はしなくて済みました。

クライアントに引き上げられてキャリアアップ

ーー月40万の頃からどのようにキャリアアップしたのでしょうか?

[亀梨さん]オンラインサロンへの参加が大きな転機になりました。その頃は他のライターさんの存在をよく知らなかったので、どんなライターさんがいるのかネットで調べたんです。その時に活躍されているライターさんが集まるサロンを知り、そのサロンに入りました。

自分とは違う仕事の仕方をするライターさんたちから、すごく多くの刺激をもらいました。またその頃、ランサーズでサイト制作をして何十記事も入稿するお仕事のご依頼をいただいたんです。やったことがない仕事だったので最初はお断りしようと思っていたのですが、サロンのオーナーがサポートを申し出てくれたので、思い切って受注することになったんです。

この仕事が私にとって初めてのディレクター案件になりました。この仕事をきっかけにディレクターとしての仕事が増え、売上がぐんと伸びました。

ーーやったことがない仕事の対応は、かなりの苦労があったのではないでしょうか?

[亀梨さん]はじめの頃はかなり時間がかかってしまい、毎日、日付が変わるまでやっていました。当時は子どもの夜泣きもあったので、睡眠時間も足りず、かなり辛かったです。

しかも、デザイナーさんやコーダーさんに外注したため、受注額は高くても手元にはあまり残らず、収入としてはあまり割がいいとは言えず。

正直なところ結構辛くて、3ヶ月のプロジェクトが終わったらただのライターに戻ろうと思っていました。

ーーライターの中には、ディレクターを目指す方も多いと思うのですが、亀梨さんはどんなところにディレクターの大変さを感じたのでしょうか?

[亀梨さん]ディレクションは他の方への指示や進捗管理など、自分の対応する範囲以外を把握するという業務が伴います。

多くの方とのコミュニケーションも必要になってきますし、ときにはより良い成果物にしていただくためのフィードバックをして、また修正したものを見せていただくこともあります。

当時の私は、不慣れなこれらの業務にストレスを感じてしまったのでしょうね。ライティングだけであれば、自分の文章のクオリティと進捗だけ見ていればいいので。

だからこのときは「もうディレクター業はやらない!ライターだけのほうが楽!」と思っていました。

ーーそれほどディレクターから離れたいと思っていたのに、現在はディレクション業務の割合が増えています。どんな心境の変化があったのでしょうか?

[亀梨さん]当時お付き合いがあったクライアント様から、オウンドメディアを作りたいとご相談をいただきました。最初はライターとして複数記事を入稿していたのですが、Google Analytics(グーグルアナリティクス)やSearch Console(サーチコンソール)のデータを見せていただけるようになり、自分でデータ分析をするようになっていったんです。

どれくらいアクセスがあるのか、どんな検索ワードから流れ着いてきたのかと数字を見ながら自分で色々と改善しているうちに、数字が伸びていきました。すると何も単価の話をしていないのに、クライアント様が報酬を上げてくれたんです。

あとで聞いてみたところ「亀梨さんの報酬を増額すれば数字が伸びる」と思ってくれたようでした。

そうしてクライアント様に引き上げてもらう形でサイト運営に関わるうちに、0からスタートしたPV数は20万まで増え、月商も100万円、200万円と伸びていくようになりました。

このような一定期間コンテンツを入稿し続けながら改善を繰り返して、数字を伸ばしていく、ディレクション業務の一部である「コンテンツマーケティング」は現在では弊社の主力事業の一つです。

ーーご自身で改善されたコンテンツでPVを大幅に伸ばされていますが、外注のライターは使わないのでしょうか?

[亀梨さん]基本的に外注するのはデザインや動画制作など、専門外の部分です。記事も少し外注しますが、ほとんど自分で書いていますね。

いろいろお任せしてきましたが、ライティングの部分の外注が特に大変だったので。

ーーディレクターを目指して外注ライターを活用する人も多いですが、奈美さんが特に大変と感じられたのはどんなところでしょうか?

[亀梨さん]ディレクターをやりたい人の中には「外注したほうが稼げる」と思っている人もいらっしゃると思います。ですが、自分が意図した記事が上がってくるのはとても幸運なことで、ライターさん探しやFBに、かなりの時間が必要です。

外注さんに指示を出したり、マニュアルを作ったり、進捗を管理したりなどの業務も発生します。記事を書くライターとは違う働きが求められるので、うまくできる人ばかりではないんですよね。

そして、いい記事を納品してもらって自分の労力減らすためには、腕のいいライターを集められるように単価をある程度上げないといけません。例えば5円でとった案件を1円で外注して「4円分稼げる!うぇーい!」という簡単な話ではないです。

なので私の場合は、ライティングは信頼できる何人かのライターさんにお願いしていますが、私の取り分はとっても少ない。

私がいただく取り分はいわゆる「マージン」ではなく、私がキーワード選定してリライト(書き直し)して、という労力に伴うものですので、決して外注で楽に稼げるとは思っていません。

もちろん、メディアのスケールにもよります。月に100記事、200記事を回しているディレクターさんは、自分では書かずに、マージンで稼げるかも知れません。でも自分で書くライター経験のない人が最初から全部外注しようとしたら、ぜったい痛い目をみると私は思います。

事業の幅を広げるため法人化

ーー法人化についてお伺いします。2020年11月に法人化されていますが、法人化に踏み切った理由を教えていただけますか?

[亀梨さん]法人化した一番大きな理由は、法人じゃないとお付き合いできないクライアント様が増えてきたためです。もちろん、節税面もありますけど。

大手の企業様の中には個人事業主では直接契約してもらえず、間に代理店様などの別の会社に入ってもらわなければならないことがありました。

直接仕事にならないのに間に入ってもらう会社さんには申し訳ない気持ちも大きかったですが、法人化することで取引先の選択肢が増え、事業の幅が広がると考えました。

ーー現在は法人としてどのような業務をされているのでしょうか? 公開できる成果があれば教えていただきたいです。

[亀梨さん]先ほどお話ししたコンテンツマーケティングもやっていますし、動画や営業資料の制作もやっています。サイト制作では企画段階から携わることが増えてきました。これは法人化した効果かなと思います。

奈美さんが参画してからの流入数の伸び率グラフ

また、不動産以外の業界でも成果を出せるようになりました。昨年の7月からご支援させていただいている車関連の会社様は、オウンドメディアからの集客が好調で、コロナ禍でも着々と店舗の数を増やしていらっしゃいますね。

この成果は企画・サイト制作・コンテンツマーケティング・動画制作・営業資料の制作までワンストップで対応できる強みを活かした結果だと思っています。

ーーほぼワンオペで2人の子育てをしながら会社を経営するのは、さらにハードそうですが、1日のタイムスケジュールはどのような形ですか?

[亀梨さん]月商100万くらいから通常17時には終わりにするところ、子どもが寝た後に3時間くらい追加で働く日が出てきました。いわゆる残業ですね。今も月によっては残業したりしなかったりで、土日を使って調整することもあります。

でもライティングがメインだった月商100万のときと比較したら、月商200万を超えるようになってからのほうが余裕はありますね。おそらくディレクション業務に慣れてきたのと、取材やセールスライティングなど時間当たりの収入が高い案件の割合が増えてきたからだと思います。

目の前のお客さんに注力して信頼を得ることが一番の営業

ーー亀梨さんがここまでキャリアアップできた理由を、ご自身ではどのように考えていますか? 

[亀梨さん]実は営業を4年くらいしていません。今も個人事業主時代からのクライアント様や、そのクライアント様からの紹介で仕事をいただいています。求められる場所で求められるような能力を身につけたことで、ここまでこれたと考えています。

仕事への姿勢として心がけていたのは「目の前のお客様に、いただく報酬以上の価値を与えて信頼を得ること」です。やったことがないジャンルのお仕事でも、全身全霊で取り組む仕事への向き合い方を見ていただいた結果が今に繋がっていると思います。

ーーここまで最短距離で駆け上がってきているように思いますが、今後の目標・抱負はありますか?

[亀梨さん]ここまでも「こうなりたい」という思いで進んだわけではなく、全力で仕事に取り組んだ結果がこうなっているだけだと思います。今後も変わらず「自分がどうなりたいか」より、クライアント様の要望に応えられる人間になりたいです。

私にとってクライアント様に感謝していただくことがやりがいです。クライアント様のニーズを満たしていける人でありたいなと思います。

ーー最後に、育児をしながらキャリアアップを目指すライターさんへメッセージをお願いします!

[亀梨さん]主婦ライターの方で何十万、何百万稼ぎたい人はそれほど多くないと思います。私は結果的にそうなりましたが、多くの主婦ライターの方は、社会的な評価ややりがいに価値を見出すことが多いのではないでしょうか。

主婦ライターさんに限ったことではないですが、何を目指すにしても、大切なのは目の前のお客さんに注力して満足していただくことです。そういう働き方をすることで、やりがいも満たせるし、お客さんにも喜んでもらえるし、結果もついてくるしで、いいことづくめだと思います。

その一方で、ママ=主婦の場合、子どもとの時間、夫婦の時間とかを減らしてしまうと、家族に満足されにくいと思うんです。私も仕事だけじゃよくないなと思い、最近、主人と一緒にバイクの免許を取りまして。夫婦で楽しめる趣味の時間も持とう考えています。

仕事だけではなく、家族みんなで仲良く一緒の時間を楽しむバランスが大切だと思います。

休日はご主人とツーリング!

Webライターは可能性のある仕事です。コロナ禍で、在宅で稼げるこの仕事の価値がさらに高まっていると感じています。そして、私がはじめた当時よりはやりやすくなっていると思います。

その反面、やりやすくなった分、競合も多いです。その中で自分の能力と市場を見て、自分が価値提供できる場所を探しながら、楽しんで仕事をするといいんじゃないかなと思います。

私も普通の主婦からここまでこれました! きっと皆さんにもできると思います!

育児とキャリアアップは両立できる!

お子さんと奈美さん。ピアノの発表会では親子連弾もしているそう

今回、インタビューさせていただいた筆者も、2児を育てる父であり、ライターをしています。日々家事・育児で忙しい中でも、しっかり結果を出してキャリアップされている亀梨さんの姿を見ていると、希望が湧いてきますね。

今回教えていただいたことをまとめると、以下の3つに集約されそうです。

  1. とにかくクライアントの満足度を高めて信頼を得る(営業テクニックは二の次)
  2. 無理にディレクターになる必要はない
  3. 家族仲良く、無理せず楽しみながら

また、亀梨さんとお話していると、表情や話し方の柔らかさがとても印象的でした。そこもクライアントから愛される1つの要因なのかもしれません。

育児をしながらライター活動をされる場合は、無理のない範囲で、クライアントファーストで頑張っていくのが良さそうです。着実に信頼を重ねていけば、自然にキャリアアップへの道が開かれるでしょう。

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この記事を書いた人

トレーナーのボディメイクライター。大学日本代表選手(ゴルフ、ビーチバレー)のトレーニングコーチや、ラグビーチームのトレーナーを経験。現在はライターをしながらオンラインでボディメイクを指導している。オンライン取材記事や育児系記事にも挑戦中。6歳と3歳のパパで、家事・育児が得意。

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